腕時計メンテナンスの修理工具/シリコングリス

シリコングリスですが一般的な自転車や工作機械に使うグリスとは違います。腕時計に使う物は油もそうですが、かなり精製された成分でなければ成りません。よってこの様に蓋を開けても中身が無いように見えます。

爪楊枝などを差し込んで見て、その存在が分かります。これを塗布器に塗って使用しますが、塗布器を購入したときは最初からシリコンは塗布されています。よって一般の方が使う場合はシリコングリスのみ単体で購入する必要は無いでしょう。

私たちは塗布器を使っている間にシリコンが乾燥してきますから、このグリスは購入して持っています。また、裏蓋のパッキン塗布だけではなく。竜頭にも写真の様に黒いパッキンがあります。これが乾燥して竜頭が回らなかったり、引き出せなくなる場合もあります。竜頭操作で針を回すのが固く(重く)なっているのは、この竜頭パッキンが乾燥している為です。

その場合は、こうやって爪楊枝などで竜頭パッキンにもシリコンを塗布します。”ほんのちょっと”です。すると滑りやすくなるので軽くなる訳です。では油とシリコンはどうちがうのか?

油は誰でも触った経験があるでしょうから、わかると思いますが”ぬるぬる”します。しかし、このシリコンがもし指につけば”ツルツル”になります。その指で腕時計の裏蓋や電池など摘み上げる事さえ出来ないくらい。

かといってグリスを歯車部分に付けたら時計は動きません。これはグリスですから”粘り”がある為です。では竜頭に油を塗っても同じでは?。そう思う方が居ても不思議ではありません。しかし油では粘りが無い為に乾燥しやすいのです。また粘りが無いために多く付けてしまうと”流れます”。ながれて油が竜芯を辿ってムーブメントに入れば故障の原因になります。

メンテナンス修理工具一覧」TOPに戻る。

「TAG HEUER」「ブランド時計」「時計メーカー外」「G-SHOCK」「CASIO」「JAPAN」